スタッフルーム


BEFORE & AFFTER BY 中台章
皆さんも知っている様にテロリズムによりニューヨーク貿易センタービルが破壊されました。テレビにくぎずけになっていたのは私一人だけでは無いはずです。
そして、今やタリバンやアルカイダ、そしてラディン等の単語を嫌と言う程耳にしているでしょう。
メディアによる衝撃的な映像は、回を重ね見ている内に、ある種の嫌悪感に代わり、既に目を覆いたくなる感覚に変わりました。もうあの事件前の感覚には戻れないかも知れません。つまりあの"事件前と後"と言う絶対的な線を越えてしまった私達はこの後どうしたら良いのでしょうか?
別に毎日の日常生活が変わる事はありません。しかし、誰もが色々な観点から将来に不安を持っているのでしょう。起こってしまった事は変える事が出来きません。まして忘れる事が難しい事は誰もが気づいているのでしょう。
今世紀になり明るいニュースより重く重圧を感じるニュースが多くなったのは、私が娘を持ったからでは無いと思います。質量的に未来に対し希望を持ちづらくなっているのは事実でしょう・・・。
しかし、悲観的な事を考えていても決して良くなる事は有り得ません。今の時間を大切に日々努力を怠らず、前向きにポジティブに現実と立ち向かう事が今大切なのではないでしょうか。
職業がら野外で生活をするのが多い事は、ある意味私に取って正に救いです。癒しと言う言葉は私に取っては屋外で自然と触れ合う事です。しかし、自然は通常、余り私達に対し優しさを持ってはくれません。"良く自然を侮ってはいけない"と言われますが、私が思うに"自然は人間なんか相手にしてません"が正解だと考えます。私は自然の持つ厳しさと優しさを踏まえ、それを尊敬し敬い、そして、憧れています。
自然の中では良い日も悪い日も含め、それを受け入れる事が大切なのかも知れません。
もし、毎日が天国の様に良い天気ばかりで有るなら、それはそれで大変幸せな事です。しかし、悪い日も有るからこそ、良い日を堪能出来ると私は感じています。
何時か晴れる日も必ず訪れます。その日を十分楽しむ為にも今出来る事を行う事が最も大切だと私は考えます。
空を飛ぶ事は自由で夢の有る事です、何時までもそんな夢を持つ事の大切さを改めて今感じる今日この頃です。

シーズンを振り返って BY 栗島信之
 須坂の山も紅葉が始まりました。菅平でのパラも残すところあと3週間、ちょっと今年のシーズンを振り返ってみます。
天候について
 全般を通してコンディションは良かったように思います。特筆すべきことは例年よりもソアリングコンディションの日が多かったたことでしょうか。全国的なことだったのかもしれないけれども特に前半期は良く、毎週のように2.3時間のフライトが出来ました。
イベントについて
○けっこうaboutパーティー
今年は結構頻繁に夕食会(飲み会でなく)をやってみました。事前に期日を発表した物から、いきなりその日に決めて少人数でもやっちゃったり。結構いきなりでも何とかなるんだなーというのが感想。今後の課題は出きるだけ早めに告知してたくさんの人を集めたいです。だって大勢の方が楽しいじゃないですか。それから「いついつやりたーい」といったご要望があれば連絡していただければ少人数でもぜんぜんOKですよ。
○ミニツアー
今年やりたかったけれどなかなか出来なかったのがちょっと近所のエリアまでというミニツアー。来年は予めスケジュールを決めて(月一で第なん金曜とか月曜とかかな?)実現させる手筈です。
西ダボスにて最後の一葉散る(物語風です) 菅平でフライトをした経験がある方ならばみんな覚えていると思います。西ダボスエリアのテイクオフに一本だけ木が立っていたでしょう。そうです、あの細くて貧弱そうな白樺の木のお話です。
 昔々の彼は今とは違い枝もたわわにあり、力強く緑の葉を茂らせて気持ちよく丘の上に立っていました。しかしそんな彼にある日突然敵が現れたのです。クラゲのような形の身体を持った物体、その名は「パラグライダー」。西からの風がちょっと強いかなーという時、決まって奴らは攻撃を始めるのです。奴らはまず体当たりをしてきて細いひもの様なしっぽや本体の布部分を彼に巻き付ます。そしてものすごい力で彼の身体をひっぱりまわそうとするのです。そのたびに彼の腕は一本、また一本と引きちぎられてしまいました。勿論彼も攻撃されるばかりではありません。勇敢に立ち向かい、奴の薄い皮膚やたくさんあるしっぽを何度も食いちぎってやりました。しかしパラグライダーには仲間がたくさんいて、執拗に(時には1日に何度も)突撃してきたのです。その攻撃は何年にもわたって続きました。そうしてあれは昨年の秋のこと、彼女は現れたのです。仲間たちからは「APクラスのT橋さん」と呼ばていたようです。彼女は始めのうち彼にはなんの関心もないように近くを通るだけでした。しかし彼女はいきなり牙をむきました。今まで彼が体験したことの無いようなスピードで彼女は彼に向かって突進してきたのです。「どすこーい。」そして最後に残っていた腕も折られてしまい、彼はとうとう幹だけになってしまったのです。
 さてさて、そんなかわいそうな西ダボスの立木君、今年はどうしていたのでしょうか。もちろん今年もたくさんのパラグライダーと戦っていました。しかし彼にとって本当に最後の時がきてしまったのです。それは10/12(金)のこと、例のごとくとあるフライヤー(K枝さん)が立木君にラインを引っかけてしまいました。そしてラインをはずそうと彼に登ったその時。「もうだめだー」立木君は根本からボッキリと倒れてしまったのです。虫も付いてた上に既に立ち枯れもしていたので、いつ倒れてもおかしくはなかったのですが、いざ無くなってしまうと、たかだが一本の木のことなのに結構寂しいものです。菅平で皆さんが一生懸命練習した証人のような木ですから皆さんも一緒に冥福を祈りましょう。ちなみに折れた切り株から、新しい枝が伸びています。うまく育てば10年後位には立木君ジュニアがテイクオフに立っているかもしれませんね。そうしたら皆さん、今度はあまりいじめないであげてください。
栗島の独り言
 私にとって今年は菅平スクールの責任者となり須坂エリアの管理者でありと初めてだらけのシーズンでした。根が楽天家なのでそんなに不安は感じていなかったのですが、多少のアクシデントもあったし、悩んだり嫌になりそうなこともたまにはありました。しかし、そんな時もさまざまな方たちが応援してくれ、協力してくれました。おかげで何とかやってこられたのだと思います。多くの方たちに助けられ、鍛えられ(まだまだですが)、自分なりのビジョンも見えてきました。そんな、ある意味私にとっては実験の多かったシーズンでしたが、おおむね良好。今後の栗島とジオスポーツにご期待あれ!

最近気になっていること 皆さんは、探し物上手ですか? BY 小松潤
最近に色々なことが気になっています。仕事や遊び。なぜこうなんだろう。もしこうだったらどうなるんだろう。などなど。特に答えもない、たわいもないことが気になっています。と言うよりも、気になることを探して意味もないことを考えるのが楽しいのかもしれません。探す、捜す、どっちでも良いのですが。今回は、探査、探求、探訪、探知などの「探す」こちらのような気がします。元々意味のないことなので、皆さんも意味無く、なんとなく、読んでみて下さい。HowToばかりじゃつまらないしね。ではでは。
この頃はなるべく暇があれば本を読むようにしています。小さい頃から本が嫌いでした。文庫だけでなく漫画や雑誌も読まない子供で、ましてや教科書なんて開ける気もしませんでした。そんなことから机に向かう機会の少ないこの仕事を選んだはずなのです。ところがこの仕事に就いてからと言うもの毎月出る雑誌から始まり、航空力学や専門書など。とにかく読んでおかなくてはならない物がいっぱいあるのです。読むだけならまだしも、このG'LIFEのように書かなくてはならないこともしばしばです。良く産みの苦しみと言いますが、僕にとっては苦しみ以上。書き終える頃には、いつも死にかけです。毎回試行錯誤、孤軍奮闘、してみてもいっこうにうまく書けたためしがありません。でも、よくよく考えてみれば当たり前のことなのです。人の書いた物も読まないのに自分が書けるわけがないのです。例えるなら、説明書もないのにプラモデルを作るようなもの。いや、それ以上。大工さんもいないのに家を建てる様なものかもしれません。だからうちは雨漏りするのでしょうか?いやいや、どうでも良いことは置いておいて。そんなことから、最近はなるべく本を読むようにし始めたのです。そして読書初心者の僕にとっては大きな、こんな疑問が涌いてきたのです。世の中には沢山の本があります。それどころか新しいものがどんどんと出てきます。その膨大な量の本の中から自分が読みたい本を探すとき、いったい何を頼りに読む本、読みたい本を探せば良いのでしょうか。一つの方法かもしれませんが本屋に行くと、それらの本を評価する様々な賞等が目に付きます。直木賞作家○○作品、芥川賞受賞作品、はたまたこの冬映画化決定など。僕にとっては「だからなに!」と言う感じです。だって何を基準にどんな人があげたかも解らない賞をいちいちうのみに出来ません。もしも仮に、本屋中にあるこれらの作品を全て集めたら、いったいどの位の量になることか。この手の本が多すぎて何も付いてないものの方が目立って見えるくらいです。最近僕は、誰かに良かったよとか面白かったよとか言われたり、本屋でビビッと来た本など。きっかけがあった本は、片っ端から読む。こんな方法を取っています。しかしこの方法では、お金も時間も間に合いません。いい方法はないか色々考えてみました。でも今のところ答えは見つかりません。こればっかりは遠回りをしながら感覚を養い、探し物上手になっていくのかもしれません。読書の秋、皆さんはどんな基準で本を見つけていますか。
「探し者」
僕はとても探し物がへたくそで何かを探さなくてはいけない時、もうそれだけで憂鬱な気持ちになってしまいます。そんな僕とは正反対。「僕は本当にこの人から生まれたのか?」と疑うほどの探し物の達人がうちの母です。まさに探し物の天才です。だから「探し者」。どこのお宅のお母さんも「探し者」だと思います。「あれどこに入れておいたっけ」なんて母に尋ねると、またかと言った表情を顔に浮かべて僕に近づいてきては、ささっと手渡してくれます。そんな時、よく母はこんな捨てぜりふを言い残して去っていきました。「本気で探す気がないから見つからないのよ。探す気さえあればちゃんと見えてくるのよ。」あんたはヨーダか。そのときは、バカにするなよと思っていましたが、今考えるとわかる気がします。本当に欲しい。本当になりたい。本当にやりたい。と思うことはおのずとそのこと、物の手に入れ方が見えてくるものなのかもしれません。現に僕は本当にやりたい仕事に就き、本当になりたいインストラクターになりました。そしてそのためにどうしたらいいのかを本当に考え、行いました。そのために僕が行っていたことに憂鬱な気持ちはありませんでした。むしろそれどころか、楽しんでいたくらいです。そんなことから僕は、何でも楽しんでやろうと思うようになりました。仕事も遊びも。スクールも飲み会も。よく「お前だけ楽しんでどうすんだ。」と言われることがありますが、今のところあまり問題がないようなのでこのまま行こうかと思っています。だって楽しくないよりは、楽しい方がいいですよね。だから皆さんもあまり堅く構えず、パラグライダーの講習を楽しんでください。だって教えている奴がこんな奴なのですから。でもいまだに探し物の時は憂鬱です。いったいいつになったら僕も「探し者」になれるのでしょうかね。